設計士さんに依頼した新築一戸建て注文住宅は耐震対策もばっちり

家を新築しようと思ったのは、二人の子供ができ、それまで住んでいたところが手狭になったためです。家を建てることは一生に一度だろうし、夫婦二人で様々な雑誌を読み夢をふくらませました。夫の希望で建築士に設計を頼むことになり(そんなお金ないのに。分不相応では?)と思いましたが、幸いにも安価で引き受けてくださる方が見つかりました。家具は大阪市の家具屋でオーダー家具にすると決めていました。

設計図を見た時は(こんなにすてきな家が手に入るなんて夢のようだ)と思いましたが、実際に施工に入ると、かなり大変でした。我が家の所在地は地震とは縁がない地域でしたが、建築士から「大工さんの家はみんなベタ基礎ですよ」と強く説得され耐震に力を入れた家になりました。経費がかかり水周りなどのグレードを落とさざるを得ず、私としては少し不満でした。また、夫はOMソーラーの家に興味があったようですが、「きちんとした施工ができる業者が少ないし、そういう業者は費用もその分高い」「この地方でそこまでの設備にするメリットをあまり感じない」といわれ断念。他の細々とした設備や意匠に関しても、予算と現実の間で悩むことが多かったです。

それでも、国産材をふんだんに使い漆喰壁が美しいコンパクトで住みやすい家に仕上がり満足です。大手メーカーに依頼すると間取りや家の広さなどで制限があるようで、同じ頃に新築した弟からは自由度の高さをうらやましがられました。また、耐震設計も(役に立つ機会なんてない)と思っていたところ数年後に大きな地震があり、きちんと対策していて良かったと思いました。

ただ、よいことばかりではなく、すべての部屋が引き戸でつながっていてお互いの気配をいつでも感じられる設計は、子供が小さいうちは良かったのですが、家族が育ち、それぞれの生活リズムにずれができてくると不便でした。また、外壁に木材を多用しているため再塗装にけっこうなお金がかかるので、ランニングコストのこともよく考えておけばよかったと思います。

二人の子供はもう大きくなって家を出ていますが、帰省するとのびのびくつろいでいます。改めて聞いたことはありませんが、この家で楽しく過ごしてくれたんじゃないかな。夫と二人で老後を過ごすには十分な広さなので、これから手を入れながら長く過ごしていきたいと思っています。

カテゴリー: 耐震住宅 パーマリンク